筋肉再生の鍵となる「筋サテライト細胞」とは - 筋トレの嘘と本当~正しい筋肉の鍛え方~

筋肉再生の鍵となる「筋サテライト細胞」とは





こんにちは、筋トレアカデミーの山本龍二です。

本日は、「筋サテライト細胞」について、
お話したいと思います。

「筋サテライト細胞」という名前を、
初めて聞いたという人もいるかもしれませんが、
筋肉再生の鍵となる重要な細胞ですので、
その働きについて理解しておいてください。

サテライトという言葉には、
「他のものに付属している」という意味があるのですが、
つまり、「筋サテライト細胞」とは、
筋繊維の表面にへばりついている小さな細胞のことです。

そして、実は、この「筋サテライト細胞」とは、
筋力、筋量アップを図る上で、
非常に重要な働きをしているのです。

では、「筋サテライト細胞」の働きについて、
少し詳しくお話していきます。

筋サテライト細胞は、普段は眠っているかのように、
全く何の活動もしていません。
ただ筋繊維の表面にへばりついているだけなのです。

しかし、筋トレによって筋繊維が損傷を受けると、
筋サテライト細胞の活動が始まるのです。
傷ついたり、断裂してしまった筋繊維を修復し、
新しく再生させるのです。

つまり、「筋サテライト細胞」とは、
筋繊維が損傷を受けた場合に備えて、
常に筋繊維のそばでスタンバイしている、
レスキュー隊のようなものなのです。

普段は何の活動もしていないのですが、
ひとたび筋繊維が損傷を受けると、
真っ先に駆け付け適切な治療を施すのです。
そして新しい筋繊維へと再生させるのです。

では、どのように筋繊維を修復させるのかと言いますと、
まず、筋繊維が損傷を受けると、
筋サテライト細胞は細胞分裂をし始め、
細胞の数をどんどん増やしていくのです。
そして、それらの細胞がいくつか集まり成長すると、
新しい筋繊維となっていくのです。

ですから、筋サテライト細胞とは、
ダメージを受けた筋肉を再生させる上で最も重要な細胞であり、
筋サテライト細胞の働きが活発であればあるほど、
筋繊維の修復が促進され、
より強い、より大きな筋肉になっていくのです。

つまり、筋肉の発達を細胞レベルで考えた場合、
この「筋サテライト細胞」を活性化させることが、
筋力、筋量アップの鍵となるということです。

では、筋サテライト細胞を活性化させるには、
いったいどうすれば良いのか、
そのための具体的な方法についてお教えします。


(1)短時間の高強度トレーニングを行う

筋サテライト細胞を活性化させるには、
出来るだけ重い負荷を用いて、
短時間の高強度トレーニングを行う必要があります。

つまり、長くゆっくり行うのではなく、
出来るだけハードに集中して行い、
短時間で限界に達するようにするということです。

たとえば、10kg×20回×5セットで限界に達するよりも、
20kg×10回×2セットで限界に達する方が、
筋サテライト細胞の働きが活発になるということです。

これは、そうしたトレーニングを行ったときの方が、
一度にたくさんの筋繊維が損傷し、
筋繊維が損傷したというシグナルも大きくなるため、
より緊急性の高い修復作業が必要だと判断されるからです。


(2)適量の脂肪を毎日摂る

実は、筋サテライト細胞を活性化させるには、
脂肪の摂取も大切になってきます。
脂肪は、筋サテライト細胞の動きを良くするための
潤滑油のようなものなのです。

ただし、脂肪の摂り過ぎは良くありませんから、
必要な量を良質な食材から摂取するということです。

だいたい体重1kg当たり0.7g程度で十分ですので、
体重70kgの人なら1日に50g程度で良いのです。

ですから普通に食事をしていれば摂れてしまう量ですから、
それほど神経質になる必要はありませんが、
ただし、減量中で脂肪の摂取を制限している場合には、
注意が必要です。

減量中でストイックな食事をしていると、
脂肪の摂取量が極端に少なくなるため、
筋サテライト細胞の働きを鈍らせてしまうのです。

ですから、減量中であったとしても、
必要最低限の脂肪は摂るようにし、
筋サテライト細胞の働きを鈍らせないことが大切です。

減量中に、アーモンドやカシューナッツを食べたり、
魚油のサプリメントを摂っている人も多いと思いますが、
良質な脂肪を適量摂り、
筋サテライト細胞を活性化させる上で有効だと言えます。


(3)筋トレ前後にホエイタンパク質を摂る

筋トレ前後にホエイタンパク質を摂ることで、
筋サテライト細胞を活性化させることができます。

筋トレ前後にホエイタンパク質を摂ると、
筋肉中で「IGF-1」という成分が増加するのですが、
この「IGF-1」には、
筋サテライト細胞の働きを促進する作用があり、
IGF-1レベルが高まるほど、
筋サテライト細胞も活性化するのです。

ホエイタンパク質の摂取量の目安としては、
筋トレの30分~1時間前に20~30g摂り、
筋トレ後30分以内にも20~30g摂るようにします。

もちろん筋肉の大きさによって個人差はありますが、
筋トレ前後のタイミングで摂ることで、
筋サテライト細胞の働きを活発にし、
より強く、より大きな筋肉を作ることができるのです。


(4)ビタミンDの摂取量を増やす

ビタミンDというと、一般的には、
カルシウムの吸収を良くして、
骨の成長を助ける栄養素として知られていますが、
実は、筋サテライト細胞を活性化させる働きもあるのです。

これもやはり、先程の「IGF-1」が、
ビタミンDの摂取によって増加するためなのですが、
普段の食事から積極的にビタミンDを摂ることが、
筋サテライト細胞の活性化につながるのです。

ビタミンDは、魚に多く含まれている栄養素です。
特に多いのが、しらす、さけ、にしん、うなぎ、
さんま、まぐろ、さば、ひらめ、かれい、いわし、などです。
普段から魚を多く食べている人は十分摂れていると思いますが、
ほとんど魚を食べないという人は、
サプリメントで補うようにすると良いでしょう。


以上、筋サテライト細胞を活性化するための方法について、
いくつかお話してきましたが、
その他、良く知られているホルモンとして、
インスリンや成長ホルモンにも、
筋サテライト細胞を活性化させる働きがあります。

インスリンと成長ホルモンに関しては、
これまでも何度かお話してきたので今回は省きますが、
それらの重要性についても、
しっかりと押さえておいてもらいたいと思います。

今回は、細胞レベルでのお話でしたので、
少し難しいと感じた人もいたかもしれませんが、
筋肉の発達を突き詰めていくと、
当然細胞レベルでの理解が必要となってきますので、
更なる筋肉の発達を目指す上でも、
理解を深めていってほしいと思います。



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