こんにちは、筋トレアカデミーの山本龍二です。

本日は、スポーツ選手用の筋トレプログラムについて、
効果的な組み方と実践方法を紹介したいと思います。

スポーツ選手にとっての筋トレとは、
ボディビルダーのような見せるための筋肉を作るわけではなく、
スポーツ競技におけるパフォーマンス向上を目的に、
筋力やパワー、スピード、バランスといった能力を、
効果的に養成していくためのものです。

ですから、同じ筋トレであっても、
そのプログラムの組み方には違いがあり、
それぞれの競技性を考慮した上で、
専門的に考えていく必要があるのです。

私の指導しているクライアントの中には、
現役のスポーツ選手もいるのですが、
そういった人たちに対しては、
個別に専門的なプログラムを組み指導しています。

では、どういった点がポイントになるのかですが、
スポーツ選手のプログラムを考えるに当たり、
まず考慮しなければならないのが、
実際の試合で役立つ筋肉を作り上げるということです。
つまり、「使える筋肉」の養成です。

実際のスポーツ競技においては、
ただ大きいだけの筋肉では何の役にも立ちませんし、
そんな筋肉では重くて動作の邪魔になるだけです。


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>> 1ヵ月で筋肉をつける!【山本式筋トレ最強メソッド】


スポーツ選手にとって必要なのは、
実際の試合で役立つ筋肉なのであり、
そのためには、
(1)バランス
(2)筋肥大&筋力アップ
(3)パワーアップ
という3つの目的に分けた上で、
具体的なプログラムを組む必要があるのです。
これら3つの要素が備わった筋肉こそ、
実際の試合で役立つ「使える筋肉」なのです。

また、トレーニングの分割方法においても、
ボディビルダーとスポーツ選手とでは、
考え方が違ってきます。

ボディビルダーの場合、上級者になってくると、
たとえばスクワットで150kg以上を扱うようになると、
スクワット1種目だけでも、
神経系にかなりの負担がかかってくるのです。
高重量の筋トレは、筋肉を疲労させるだけでなく、
筋肉を動かす神経系も疲労させているのです。

神経系の疲労というは、筋肉自体の疲労よりも、
回復するのに時間が長くかかるため、
神経系に疲労が蓄積されてしまうと、
サプリメントを摂ってもなかなか回復せず、
筋トレ効果を低下させてしまうことになるのです。

たとえば高重量のスクワットとデッドリフトを、
同じ日に1日で行ったとしたら、
神経系もかなりのダメージを受けることとなり、
数日間は完全休養しないと神経系は回復できないのです。

ですから、ボディビルトレーニングにおいては、
全身を2~4日に分割してトレーニングを行い、
高重量で行う種目を分散させることで、
筋肉と同時に神経系の回復を図ろうとしているのです。

しかし、筋肥大が目的のボディビルトレーニングにおいては、
全身を分割させるという方法は有効ではありますが、
スポーツ選手にとっては必ずしも有効とは言えないのです。

なぜなら、実際のスポーツ動作においては、
上半身だけ、あるいは下半身だけを動かすということはほとんどなく、
動作のほとんどが、全身の筋肉を連動させて行われるため、
全身を分割することは、スポーツ動作における、
パフォーマンス向上に結びつかないと考えられるからです。

ですから、スポーツ選手用のプログラム作成に当たっては、
(1)バランス
(2)筋肥大&筋力アップ
(3)パワーアップ
という3つの要素を考慮した上で、
全身を1日で行うプログラムが有効になってくるのです。

ただし、全身を1日で行ったとしても、
神経系の疲労回復が図られることが条件ということです。

具体的なプログラムの組み方としては、
1日で全身のトレーニングを行うのですが、
全身を、
A…上半身
B…下半身
C…体幹(腹筋・下背筋など)
に分けた上で、
各パートごとに、
日替わりで目的を変えていくようにします。

たとえば、
(月曜日)
・上半身…筋肥大&筋力アップ
・下半身…パワーアップ
・体幹…バランス
としたら、

次回のトレーニングにおいては、
(水曜日)
・上半身…バランス
・下半身…筋肥大&筋力アップ
・体幹…パワーアップ
というように、
目的を変えて組み合わせていくのです。

こうすることで、全身を1日で行なったとしても、
全身を一度に高重量で鍛えることはなくなるため、
特に神経系への疲労が溜まりにくくなるのです。

では、実際のプログラムの1例を紹介しますが、
あらゆるスポーツ競技に適応した、
最もベーシックなパターンとしてお考えください。

(月曜日)
・上半身…筋肥大&筋力アップ
・下半身…パワーアップ
・体幹…バランス
(1)バーベルベンチプレス 6~10回×2セット
(2)バーベルベントオーバーロウイング 6~10回×2セット
(3)ダンベルサイドレイズ 6~10回×2セット
(4)ダンベルキックバック 6~10回×2セット
(5)スクワットジャンプ 10~20回×2セット
(6)バランスボールプローンブリッヂ 30~60秒×2セット

(1)~(4)までが上半身の筋肥大&筋力アップを目的としています。
筋肥大&筋力アップを目的とする場合には、
最大筋力の80%程度の負荷を用い限界まで1~2セット行います。

ただし、いきなり高重量に挑むのは危険ですから、
例えば、バーベルベンチプレスであれば、
・1セット目…60kg×20回(ウォームアップ)
・2セット目…80kg×15回(ウォームアップ)
・3セット目…100×6~10回(限界数)
というように、段階的に重量を増やしていくようにします。

(5)は下半身のパワーアップを目的としています。
スクワットジャンプとは、自重のみ、またはバーベルを担いで、
1回ごとに床から高く跳び上がるスクワットですが、
着地後の切り返しを出来るだけ早く行うことで、
脚の筋肉を爆発的に収縮させるようにします。

パワーの向上を目指すためには、動作のスピードを速めて、
爆発的に大きな筋力を発揮する必要があります。
パワーとは、「筋力×スピード」によって養成されますので、
スローでストリクトな動作では向上させられないのです。

無反動なゆっくりしたフォームの筋トレでは、
スポーツ競技におけるパフォーマンスを、
逆に低下させてしまいますので注意してください。

(6)は体幹のバランス強化を目的としています。
バランスボール上に肘を置いて全身を真っ直ぐに維持するようにします。
純粋な筋肥大を目的とした場合にはバランスボールは逆効果ですが、
スポーツ競技におけるバランス強化の目的においては、
有効な手段として用いることができます。

(水曜日)
・上半身…バランス
・下半身…筋肥大&筋力アップ
・体幹…パワーアップ
(1)ダンベルオルタネイトベンチプレス 10~20回×2セット
(2)ワンハンドダンベルショルダープレス 10~20回×2セット
(3)ワンハンドバーベルアームカール 10~20回×2セット
(4)バーベルスクワット 6~10回×2セット
(5)V字シットアップ 自重で限界数×2セット

(1)~(3)までが上半身のバランスを目的としています。
ダンベルオルタネイトベンチプレスとは、
片腕ずつ交互に挙上するダンベルベンチプレスになります。

ワンハンドダンベルショルダープレスとは、
片腕だけで行うダンベルショルダープレスになります。
もう片方の腕は横に伸ばすようにしてバランスを取るようにします。

ワンハンドバーベルアームカールとは、
バーベルの真ん中を片手で握り、
バランスを取りながら行うアームカールになります。

これらの種目は、一般的な筋トレではあまり見かけませんが、
あくまでも、バランスを重視した特殊な種目とお考えください。

(4)は下半身の筋肥大&g筋力アップを目的としています。
ウォームアップセットを必要数行った上で、
最大負荷の80%程度の負荷を用いて限界まで行います。

(5)は体幹のパワーアップを目的としています。
V字シットアップとは、両腕を頭上に伸ばして仰向けになった姿勢から、
体をV字に折るようにして、上半身と下半身を同時に起こす種目です。
起き上がったときに、両手と両足が触れるようにします。
動作は反動を用いた最大スピードで行うようにします。

(金曜日)
・上半身…パワーアップ
・下半身…バランス
・体幹…筋肥大&筋力アップ
(1)ブッシュアップジャンプ 10~20回×2セット
(2)切り返しチンニング 10~20回×2セット
(3)ブルガリアンスクワット 10~20回×2セット
(4)デクラインシットアップ 6~10回×2セット

(1)~(2)が上半身のパワーアップを目的としています。
プッシュアップジャンプとは、
1回ごとに床からジャンプするように行うプッシュアップです。

着地した際の反動を利用して腕を伸ばしジャンプします。
着地後の切り返しを出来るだけ早く行うことで、
上半身の筋肉を爆発的に収縮させるようにします。

切り返しチンニングとは、腕を伸ばした姿勢から、
出来るだけ早くトップポジションまでもっていくチンニングです。
トップまで体を上げたらすぐに戻すようにして、
その際に生じる反動を利用して、ボトムからの切り返しを、
出来るだけ早く行うようにします。

(3)は下半身のバランス強化を目的としています。
ブルガリアンスクワットとは、後方に置いたベンチや椅子の上に、
片脚を曲げてつま先を乗せるようにしておき、
もう一方の脚だけで行う片脚スクワットです。

(4)は体幹の筋肥大&筋力アップを目的としています。
デクラインシットアップとは、傾斜した腹筋台に仰向けになり、
頭の方を低くした状態から起き上がるシットアップになります。

最大筋力の80%程度の負荷で限界まで行うのが良いのですが、
高回数反復できてしまう場合には、傾斜の角度を急にするか、
ダンベルやプレートを頭の後ろに担いで行うと負荷が高まります。

以上が具体的なプログラムの例となるのですが、
週間頻度としては、月・水・金の週3回を基本とし、
疲労が残る場合には、月・木・日・水…というように、
中2日ずつ休んで回していきます。
ただし注意点として、神経系の回復を考慮し、
2日続けて筋トレを行わないようにしてください。

今回は、スポーツ選手用のプログラムの紹介となりましたが、
一般的な筋トレプログラム以上に専門的な考え方が必要であり、
下手な組み方をすると、逆効果になってしまうものなのです。

スポーツ競技のパフォーマンス向上を目的として、
本格的に筋トレに取り組みたいという場合には、
付け焼刃的な知識と経験では対応できませんので、
専門的なノウハウをきちんと学ぶ必要があるということです。


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