今年は7月から猛暑が続いておりますが、
特に室温の高い部屋で筋トレをしている人は、
セット間の小まめな水分補給を心掛け、
筋トレ中の熱中症には十分注意してください。
さて、本日は、筋トレ講座を受講している方から、
「少食でも筋肉はつきますか?」という質問を頂きましたので、
少食の人が筋肉をつけるにはどうしたらよいか、
食事の面からいくつかアドバイスしたいと思います。

筋肉をつける上で食事は非常に重要であり、
特に、体を大きくするバルクアップ期においては、
食べる量を意識的に増やすことが必要となってきます。
しかし、筋トレをしている人の中には、
「1度に多く食べられない…」
「1日の食事量が少ない…」
「沢山食べると下痢をしてしまう…」
というような悩みを持っている人も多くいます。
「筋肉をつけるためには無理してでも沢山食べろ!」
という人もいますが、そもそも胃腸が弱い人にとっては、
無理して沢山食べても筋肉はつけられませんし、
体を壊してしまう危険な行為となってしまいます。
もちろん、食事量を増やしていく必要はありますが、
無理のない方法で少しずつ増やしていく方が、
体が変化に適応しやすく安全なのです。
では、少食の人はどのように食べれば良いかですが、
少食の人が筋肉をつけていくためには、
食べる食品と食事回数を改善することで、
無理なく筋肉をつけていくことが可能となります。
まず、食べる食品についてですが、
ご飯や肉と一緒に、発酵食品を食べるようにすると効果的です。
例えば、納豆やキムチ、生野菜、果物、漬物などです。

こうした食品を、ご飯や肉を食べる前に食べると、
胃から分泌される消化酵素の働きが活発となり、
ご飯や肉の消化吸収スピードが速まるのです。
もちろん普通に食べても問題なく消化吸収はされますが、
より速くスムーズに消化吸収された方が、
それだけ胃に対する負担が軽くなり、
その分、1日の食事量を増やしやすくなるのです。
つまり、食べたものが消化吸収されやすくなれば、
それだけ多く食べられるようにもなり、
少しずつ食事量を増やしていくことができるので、
筋肉も成長しやすくなるということです。
次に、1日の食事回数に関してですが、
1度に沢山食べることができない場合には、
少しずつ何回にも分けて食べるようにすると効果的です。
1回に食べる量が少なくても、食事回数を多くすることで、
血中のアミノ酸濃度を高く維持することができ、
1日を通して筋肉に栄養が送られるようになり、
筋肉の成長を促すことができるのです。
例えば、1日に1~2回、大量にドカッと食べるよりも、
1日に7~8回、少量ずつチビチビ食べる方が、
筋肉はつきやすいということなのです。
これは少食の人に限ったことではあません。
理想としては、2~3時間置きに少量の食事をとるようにし、
タンパク質を10~20gずつ、
炭水化物を20~40gずつ摂るようにするのです。
脂肪は特に制限することなく摂ってOKですが、
満腹感が残りやすいという人は、
脂肪の摂取を抑えるようにした方が良いでしょう。
1日に何回も普通の食事をとるのは無理にしても、
炭水化物含有量の多いプロティンを利用すれば、
1回飲むだけで必要な栄養素をまとめて摂ることができます。

仕事中に食事をすることは難しいと思いますが、
例えば、プロティンドリンクを水筒で用意しておき、
お茶代わりに少しずつチビチビ飲むとか、
何かしら工夫の仕様はあるはずです。
多くのサラリーマンボディビルダーがそうであるように、
筋肉をつけていくためには、普通の人はやらない、
食事上のそうした工夫と努力が必要となるのです。
当たり前のことですが、いくら筋トレをしていても、
栄養が不足していたら筋肉は大きくなりませんし、
逆に消耗し削られて小さくなってしまうだけなのです。
ということで、少食で悩んでいるという人は、
まずは、
・発酵食品を多く食べ消化吸収スピードを速くする
・少しずつ何回にも分けて食べるようにする
ということを実践してみてください。
そして、少しずつ体を適応させ、
1日の食事量を増やしていくようにしてください。
それと、食べると下痢をしやすいという人は、
同時に腸内環境も改善していかないと、
筋トレ効果が現れにくくなってしまいます。
腸内環境を整えるには乳酸菌が良いとされています。
即効性はありませんが、継続的に摂ることで、
腸内の善玉菌の働きを良くし悪玉菌を抑えてくれるのです。
乳酸菌が多く含まれている食品というと、
ヨーグルトや乳酸菌飲料が思い浮かぶと思いますが、
ただし、下痢をしやすく腸内環境が悪いという人にとっては、
市販のヨーグルトだと乳酸菌の含有量が少なく、
1日に何個も食べないと効果が期待できないので、
やはりサプリメントの方が便利で効果も得やすいです。
以上、少食の人が筋肉を大きくしていくためには、
食べる努力(食生活の改善)が必要となりますので、
今の自分の食生活を見直した上で、
改善に向けた取り組みをしていくようにしてください。
確かに、筋肉をつける上では、
胃腸が丈夫で沢山食べられる人の方が有利です。
しかし、少食の人でも、食べ方を工夫することで、
無理なく食事量を増やしていくことができ、
筋肉の成長スピードも速められますので、
諦めずにがんばっていきましょう!!