こんにちは、筋トレアカデミーの山本龍二です。

本日は、正しい筋肉痛の起こし方について、
お話したいと思います。

重い負荷で筋トレをすると筋肉痛が起こりますが、
ただし、同じ筋肉痛であっても、
筋肉にとって「良い筋肉痛」と「悪い筋肉痛」があるのです。

筋肉にとって「良い筋肉痛」とは、
正しいフォームで行ったときに起こる筋肉痛のことであり、
筋肉の発達を促進する筋肉痛になります。

逆に、筋肉にとって「悪い筋肉痛」とは、
間違ったフォームで行ったときに起こる筋肉痛のことであり、
筋肉の発達を阻害する筋肉痛になります。

筋トレ効果を高めるには筋肉痛は起こった方が良いのですが、
ただし、筋肉にとって良い筋肉痛でなければ、
筋肉の発達にとって逆効果となってしまうのです。

では、どのようにして筋肉痛を起こせば良いのでしょうか?
まずは、間違った筋肉痛の起こし方から説明していきます。

もし、あなたが、
これから説明するような方法で筋肉痛を起こしているとしたら、
それは筋肉にとって悪い筋肉痛であり、
筋肉の発達を阻害するばかりか、
怪我につながる極めて危険な行為なのです。

実は先日、ある方から筋肉痛に関する相談を受けたのですが、
ジムのインストラクターから、筋トレを行う際には、
1回1回筋肉を伸ばして、筋肉がフルストレッチされた位置で、
しっかりと負荷を受けるようにした方が、
筋肉痛が起こりやすいとアドバイスされたそうです。

具体的には、ダンベルフライを行っているときだったそうですが、
ダンベルフライの効果的なフォームとして、腕を広げた際に、
出来るだけ肘を深く下ろすようにして大胸筋をストレッチし、
その位置で一瞬止めて負荷をかけてから戻すようにすると、
筋肉痛が起こりやすくなると指導されたそうです。

そして、実際にそのフォームで数セット行ったそうですが、
確かに大胸筋がストレッチされた位置で止めると辛く感じるし、
翌日には激しい筋肉痛も起こったそうです。

しかし、狙い通り筋肉痛は起こったのですが、
筋肉がストレッチされた位置で負荷をかけることに対して、
動作中ちょっと怖い感覚があったとのことで、
筋肉を痛めてしまうのではないかという不安も抱いたそうです。

それで心配になって私に相談してきたわけですが、
結論から言いますと、このフォームは完全なNGであり、
怪我しやすい極めて危険なフォームなのです。

そして、このフォームで起こった筋肉痛は悪い筋肉痛であり、
筋肉の発達にとって効果的な筋肉痛ではありません。
逆に、筋肉の発達を阻害するものなのです。

筋肉がフルストレッチされた位置というのは、
筋肉は伸ばされていますので筋力を発揮しておらず、
最も弱い状態にあるわけです。

ですから、その位置で大きな負荷がかけられた場合、
筋肉は負荷に抵抗することは出来ず、
無抵抗な状態でダメージを受けることになるわけです。

しかし、筋肉が無抵抗な状態で受けたダメージというのは、
ダメージの程度が大きすぎてしまい、
怪我に近い極めて危険なダメージだと言えるのです。

筋肉痛とは、筋肉に大きな負荷がかけられることで、
筋繊維がプチプチと切断され損傷し、
炎症を起こすことで発生する症状なのですが、
ただし、炎症の程度が大きすぎると、
それは筋肉痛ではなく怪我に近いものとなってしまい、
筋繊維の修復が追い付かない状態になってしまうのです。

筋肉がフルストレッチされた位置で大きな負荷をかけると、
確かに激しい筋肉痛は起こりますが、
何日経ってもなかなか痛みが治まらないような、
つまり炎症の程度が大きい筋肉痛になってしまうのです。
そして、これは怪我に近い状態なのです。

筋肉痛を起こすには炎症は必要なことですが、
炎症の程度が大きすぎると、
自然治癒だけではなかなか筋繊維の修復が進まず、
正常な回復が成されなくなってしまうのです。
これでは、筋肉にとって良好な炎症とは言えないのです。

転んで足を擦りむいて血が出た場合でも、
怪我の程度が小さければ、数日間で自然治癒されますが、
怪我の程度が大きい場合には、
病院で治療を受けなければ治せません。
筋繊維の炎症もこれと同じことなのです。

フルストレッチのフォームで起こした筋肉痛というのは、
筋肉が無抵抗な状態で損傷を受けてしまうため、
炎症の程度が大きくなってしまうのです。
そして、炎症の程度が大きくなりすぎてしまうと、
自然治癒による正常な回復が成されなくなってしまうのです。

さらには、フルストレッチの位置というのは、
筋力が伝わらず、関節や腱だけで負荷を支えていますので、
この位置で大きな負荷をかけてしまうと、
筋力が伝わらない分、関節や腱に無理な負荷がかかり、
関節痛や腱断裂などの怪我が発生しやすいのです。

わかりやすい例で言いますと、
格闘技の技で「腕ひしぎ逆十字固め」というのがあります。
相手の腕を取って肘関節を伸ばしていく技なのですが、
腕が伸ばされていくに従って相手の筋力は低下していき、
最後は完全に腕を伸ばされて、そのまま我慢していると、
肘関節が破壊されてしまうのです。

フルストレッチの位置で大きな負荷をかけるというのは、
いわば、この状態に近い行為をしているということなのです。
筋力が伝わらず関節や腱だけで負荷に耐えている状態なのです。

ですから、フルストレッチの位置で動作を止めて、
筋力が伝わらない無抵抗な状態で大きな負荷をかけることが、
筋肉の発達にとって効果的なはずがありません。

そういった行為は、怪我しやすい極めて危険な行為であり、
それで激しい筋肉痛が起こったとしても、
筋肉の発達にとって良い筋肉痛だとは決して言えないのです。

筋肉の発達にとって良い筋肉痛を起こすためのフォームとは、
最大筋力位置で大きな負荷を受けるフォームなのです。

つまり、筋肉が最も大きな力を発揮できる位置で、
関節や腱に無理な負荷をかけることなく、
筋肉自体でしっかりと負荷を受け止められるフォームということです。

最大筋力位置で大きな負荷を受け止めることで、
当然筋繊維は損傷し大きなダメージを受けるわけですが、
ただし、フルストレッチした位置での損傷に比べて、
炎症の程度を抑えることが出来るのです。

これは、切断される筋繊維の本数が少ないわけではなく、
切断される筋繊維の数は多くても、
筋肉が収縮し緊張した状態で受ける損傷であるため、
筋繊維の炎症の程度は軽くて済むのです。

たとえば、同じ威力のパンチを受けたとしても、
無抵抗な状態で受けたときのダメージと、
体に力を入れ緊張した状態で受けたときのダメージでは、
後者の方が、ダメージは軽くて済むはずです。

ですから、最大筋力位置で負荷を受けて発生した筋肉痛は、
それだけダメージ(炎症の程度)が抑えられ、
激しい筋肉痛ではなく、心地よい適度な筋肉痛になるのです。

そして、筋繊維を修復するための自然治癒が正常に成され、
筋肉の発達を促進させることが出来るのです。

つまり、最大筋力位置で負荷を受けて発生した筋肉痛と、
フルストレッチの位置で負荷を受けて発生した筋肉痛とでは、
同じ筋肉痛でも「質」が全く違うものなのです。

怪我をしない安全なフォームで、なお且つ、
筋肉の発達を促進させるための筋肉痛を得たいなら、
最大筋力位置で負荷を受け止めることです。

人体の骨格と筋肉の関係をきちんと理解せず、
感覚に頼って筋トレを行うのは非常に危険なことです。

単純に筋肉痛が起こりやすいからと、
フルストレッチした位置で大きな負荷をかけてしまうのは、
筋肉の自然治癒が正常に成されないばかりか、
怪我につながる極めて危険な行為なのです。

筋肉を発達させるためには、筋肉痛は必要なものですが、
筋肉の発達を阻害するような筋肉痛や、
怪我しやすい危険なフォームで起こす筋肉痛は、
決して良い筋肉痛とは言えないのです。

もし、あなたが、
フルストレッチを意識したフォームで筋トレを行い、
毎回激しい筋肉痛に悩んでいるとしたら、
逆に、筋肉の発達が阻害されている可能性がありますから、
思い当たる方は、今一度、
自分の筋トレのやり方を見直してみてください。

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