こんにちは、筋トレアカデミーの山本龍二です。

本日は、「EMSマシンで腹筋を割ることはできますか?」、
という質問がありましたので、EMSの実際の効果と、
腹筋を割るための正しい方法についてお話したいと思います。

EMSとは、低周波の電気刺激を筋肉に与えることによって、
筋肉を自動的に鍛えるというトレーニング器具ですが、
特に、お腹周りを引き締めるのに効果があるとされています。


EMS腹筋の画像


テレビの通販番組では、お腹周りが何センチ減ったとか、
大学のスポーツ科学の先生が推奨されたりとか、
EMSの効果を裏付けるCMが連日放送されています。

専用のパットを貼り付けたりベルトを巻くだけで、
勝手に筋肉が運動してくれるということで、
実際に購入された方も多いのではと思います。

しかし、EMSを使用することで、本当にお腹を引き締め、
割れた腹筋を作り上げることは可能なのでしょうか?

結論から言いますと、EMSだけ使用していても、
腹筋を割ることはできません。
多少の引き締め効果は出るかもしれませんが、
EMSだけで腹筋を割るのは現実不可能です。


確かに、電気刺激によって腹筋が勝手にピクピク動きますし、
長い時間使用することで鍛えられた気にはなりますが、
腹筋を割るためのトレーニングにはなっていないのです。

EMSとは、もともと病気などで筋力が低下した人を対象に、
リハビリ用の運動器具として開発され使用されていたものです。

ですから、筋肉にかかる負荷としては非常に低負荷であり、
筋肥大を促すような高負荷ではないのです。

EMSをお腹に付ける(巻く)だけで、腹筋が勝手にピクピク収縮し、
何百回もの腹筋運動をしたのと同じ効果があるとされていますが、
逆に言うと、それだけ高回数続けられるということは、
筋肉にかかる1回1回の負荷は非常に小さいということなのです。

例えば、ボールペンや鉛筆を持って何百回アームカールをしても、
1回1回の負荷が小さすぎるため、上腕を太くはできませんが、
EMSで与えられる刺激とは、これと同じ程度のものなのです。

筋肥大を促すには、日常生活レベルの負荷では無理であり、
もっと大きな負荷を筋肉にかける必要があるのです。
例えば、10回程度しか繰り返せないような大きな負荷です。

筋肥大を目的としていないのでしたら、
日常生活レべルの負荷でも十分でしょうが、
筋肥大させるには、大きな負荷が絶対条件なのです。

ですから、まず、知っておいてもらいたいことは、
EMSによる刺激は、筋肥大を促す刺激ではないということです。
EMSを付けて(巻いて)筋肉をピクピク動かしても、
筋肉を大きくすることはできないということです。

さて、その上で、腹筋を割るための方法についてですが、
腹筋を割るためには、腹筋自体に厚みがないとダメなのです。

腹筋自体に厚みがあるということは、
腹筋と腹筋の間の割れ目がそれだけ深くなるということです。
割れ目が深くなることで、腹筋がセパレートされて見えるのです。

ですから、6パックに割れた腹筋を作るためには、
1つ1つの腹筋を肥大させ厚みをつけることで、
腹筋と腹筋の間の割れ目を深くしておく必要があるのです。

腹筋自体が薄っぺらだと、いくらお腹の脂肪を取り除いても、
腹筋と腹筋の間の割れ目がハッキリ見えず、
のっぺりとした一枚板のような腹筋にしかならないのです。

もし、コンテストシーズン中のボディビルダーのような、
厚みがあった上で、割れ目が深く刻み込まれた腹筋を目指したいなら、
腹筋を肥大させるトレーニングが必要となるのです。

ボディビルダーにとって、腹筋トレーニングの役割とは、
お腹周りの脂肪を減らすためのものではなく、
腹筋自体を肥大させ、厚みをつけるためのものなのです。

実際、筋肉量が多いボディビルダーであっても、
腹筋トレーニングだけでお腹の脂肪を減らすのは困難であり、
腹筋を割るには、ダイエットによるアプローチが必要なのです。

つまり、コンテストシーズン中のボディビルダーのような、
厚みがあってバキバキに割れた腹筋を作り上げるには、
腹筋トレーニングによって腹筋自体を肥大させつつ、
適正なダイエットによってお腹周りの脂肪を取り除くという、
両面からのアプローチが必要だということです。

では、腹筋自体を肥大させ厚みをつける方法についてですが、
腹筋も他の筋肉部位と同じように、
高負荷×低回数の刺激によって肥大していきます。
つまり、10回程度の反復が限界となる負荷が必要なのです。


高負荷腹筋トレーニングの画像


腹筋を肥大させるには、100回、200回と繰り返すよりも、
腹筋にかかる1回1回の負荷を大きくして、
10~20回で限界となるようにした方が効果的なのです。

ジムであれば、腹筋用のマシンを使うことで、
10~20回が限界となるよう負荷を調整できますが、
自宅トレーニングの場合には、
傾斜付きの腹筋ボードを用意するなどして、
負荷を高める工夫が必要となります。

山本式では、自宅で器具なしで行う場合であっても、
呼吸法と最大筋収縮位置での負荷の受け止め方によって、
20回以下が限界となるフォームをお教えしているのですが、
とにかく、腹筋を肥大させるためには、
負荷の大きさがポイントになるということです。

そうした高負荷トレーニングを腹筋に対して行い、
腹筋自体を肥大させ厚みをつけておくことで、
いざ、お腹周りの余分な脂肪が取り除かれた際に、
厚みのあるバキバキに割れた腹筋が見えてくるのです。

こうした高負荷トレーニングを、EMSで行うのは不可能なのです。
EMSで日常生活レベルの低負荷による運動を長時間続けても、
腹筋自体を肥大させ厚みをつけることはできないのです。
なんとなく良い運動になったという程度でしかないのです。

最近では、プロのサッカー選手などがEMSを推奨してたりしますが、
彼らはEMSをメインでトレーニングしているわけではなく、
使っていたとしても、あくまで補助器具程度にしかすぎないのです。
彼らの肉体を作っているのは、メインの厳しいトレーニングであって、
決してEMSそのものではないのです。

もし、6パックに割れた腹筋を手に入れたいなら、
高負荷による腹筋トレーニングが絶対に必要なのであり、
EMSでは、その役割を果たすことはできないのです。

夏に向けて腹筋を鍛えようという方も多いと思いますが、
6パックに割れた腹筋を作り上げるためには、
正しいアプローチの仕方を知った上で、
効果的な取り組みをするようにしてください。

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